膝を曲げると痛むのはなぜ？ ― 年のせい？それとも、治る痛み？ ―
「しゃがむと膝がズキッとする」
「正座をすると、なんだかつらい」
「階段を降りるのがこわい」
もしあなたが、膝を曲げたときに痛みを感じているなら――
それは、膝の中で“ある異変”が起きているサインかもしれません。
膝を曲げると痛む、主な原因とは？
膝は、身体の中でも特に「酷使されやすい関節」です。
そのため、年齢に関係なく不調を感じる方が少なくありません。
ここでは、よくある4つの原因を紹介します。
1. 変形性膝関節症（へんけいせいしつかんせつしょう）
中高年に多く、膝関節の軟骨がすり減ってくることで痛みが出る病気です。
初期は、「曲げ伸ばしのときだけ痛む」ことが多く、特に正座やしゃがみこみ動作で強くなります。
2. 半月板損傷（はんげつばん・そんしょう）
膝の中にあるクッション（半月板）にひびや傷が入ると、膝を曲げた瞬間に引っかかるような痛みが出ます。
スポーツや転倒だけでなく、加齢による“すり減り”でも起きます。
3. 膝蓋大腿関節症（しつがいだいたいかんせつしょう）
膝のお皿（膝蓋骨）と太ももの骨がこすれて痛む状態。
階段の上り下りや、イスから立ち上がる動作などで膝の前側が痛むのが特徴です。
4. 鵞足炎（がそくえん）
膝の内側、少し下のあたりが痛むケース。
曲げたときや歩行中、膝の内側下を押すと痛いときは、この炎症の可能性もあります。
特に女性やO脚傾向の方に多く見られます。
「我慢してたらそのうち治る」って本当？
結論から言うと、一時的にラクになっても“原因”が消えるわけではありません。
特に、関節や靭帯、軟骨に関わる問題は、早期に対応した方が“治る可能性”も“回復スピード”も高くなります。
✔ 膝が深く曲げられなくなってきた
✔ 曲げたときに「音」や「引っかかり感」がある
✔ 1週間以上痛みが続いている
このような症状があれば、一度専門の医師に診てもらうことをおすすめします。
医師として、あなたに伝えたいこと
私たちは、膝の痛みを“ただ治す”だけではなく、
「その人の生活の質を取り戻す」ことをゴールに治療しています。
・旅行に行きたい
・好きなスポーツを続けたい
・子どもや孫と元気に遊びたい
そんな想いに寄り添うのが、私たち医療者の役割です。
膝の痛みは、放っておくと生活の幅をどんどん狭めてしまいます。
「これくらい平気」と思っていたことが、「あのとき診てもらえばよかった」とならないように。
小さな違和感のうちに、一度ご相談ください。
最後に：あなたの膝は、まだ取り戻せます
膝は「体を支える柱」です。
痛みを抱えたまま過ごすことが当たり前になっていませんか？
ほんの少しの気づきと行動で、未来の自分がグッと変わります。
痛みのない毎日を取り戻すために、ぜひ一緒に最初の一歩を踏み出しましょう。
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